山麓の各地で,異常なほどに増殖し,
林間から,草原まで,真黄色に染めてしまう,
環境省指定特定外来生物の,オオハンゴンソウ。
今年も,大きな群落が,山麓に観られる。
そんな厄介者の植物なのだが,
蝶たちには,非常に人気が高く,
多くの蝶たちが吸蜜に訪れていたので,
今日は,記録を兼ねて撮影してみた。
オオハンゴンソウの黄色の中で,最も良く目立つ蝶は,
真っ赤な翅の地色の,クジャクチョウ。
この色の組み合せは,とてもフォトジェニックではあるが,
クジャクチョウに似合う,日本古来の花は,
もっと優しい色合いのはず・・・と,
思いながら,撮影した。
吸蜜に訪れていた個体数が,
最も多かったのは,ミドリヒョウモン。
ヒョウモンチョウの仲間では,
この時期,最も多く見かける蝶だ。
左は,オス。右はメス。
メスの緑がかった地色は,翅裏の緑色と共に,
種名の通りなのだなと思わせる。
ミドリヒョウモンに混ざり,吸蜜していたのは,
メスグロヒョウモンのオス。
ミドリヒョウモンに似ているが,
斑紋が異なり,慣れると,一見で区別できる。
メスグロヒョウモンのメスは,アザミにいて,
なかなか,オオハンゴンソウにはやってこなかった。
メスグロヒョウモンのメス代わって,やってきたのが,
アサマイチモンジのメス。後翅にビークマーク付き。
白帯の幅が広い,とてもきれいな個体です。
そして,定番の,イチモンジセセリ。
まだ,数は少ないが,
これから,一気に増えると思われる。
やはり,定番なのが,ジャノメチョウ。
大きな,目玉模様のきれいなメスが,
長時間吸蜜していた。
先の,クジャクチョウに次いで,目立つのは,アカタテハ。
翅を,V字にゆっくり開閉しながら吸蜜しているので,
少し離れた場所からも,よく目立つ。
キタテハは,結構個体数は多いのだが,
小さい蝶なので,意外と目立たない。
花の上で,翅を広げて休んでいる個体も多い。
オレンジ色の濃い,秋型の個体ばかりとなった。
キタテハに混ざり,盛んに吸蜜する,シータテハ。
こちらは,翅を閉じて吸蜜する時間が長いので,
翅の裏の緑色が,意外と周りの緑に紛れ,目立たなくなる。
秋型の,翅の切れ込みの深い,濃いオレンジ色が魅力。
今日は,以上紹介した,9種の観察ができた。
D7100 150mm
(長野県諏訪郡原村)