霧が晴れ,辺りがだいぶ明るくなると,
クマザサの葉上や,低木の葉上で,真っ白な翅を広げ,
翅を乾かす,ミヤマシロチョウがよく目立つ。
見渡すと,数頭の姿が観られる。
開翅した,綺麗なオスたちを,
しばらく撮影していると,
羽化直後と思われる,未だ翅の柔らかな,メスが,
次々と,葉上に這い上がってきて,翅を乾かし始めた。
オスと,メスの翅の表を比較。
オスの翅の地色は,真の純白。そして縁は,墨色。
メスの翅の地色は,半透明の灰白色。
青空を反射して,淡く青く呈色する瞬間が美しい。
前翅の付け根と,前縁が,褐色。
この褐色が,オスを引きつけるようだが,
未だ,観察不足。
交尾カップルも,多く観られた。
朝,吸蜜前にすでに交尾しているカッブルも数組。
羽化してくるメスが増えると,更にカップル数が増す。
メスが上で,オスは,メスにぶら下がる状態。
オスの,メス探し飛翔が活発になると,
すでに交尾中のカップルに,ちょっかいを出すオスも多く観られる。
交尾中のオスは,羽を大きく広げて,威嚇する。
また,いたるところで,メスに求愛するオスも観られるが,
メスが,交尾拒否しているシーンも多い。
左は,羽化直後のメスの交尾拒否。
全翅を下げて,腹部を隠している。
右は,成熟したメスの交尾拒否。
前翅は大きく広げ,後翅のみで腹部を隠す。
1頭のメスが,食樹の葉を吟味するかのように飛ぶ。
時々葉にとまり,腹先を曲げて確認する。
しばらく観ていると,お気に入りの葉が決まったらしく,
産卵を開始した。小さな黄色の卵を葉に並べて産む。
3段に積み重ね,2カ所に分けて,約1時間かけて・・。
D7100 150mm,D5300 10.5mm
(長野県東御市)