2020年2月9日
山麓の飛沫氷


 

 

山麓の林間を流れる小川,その流れは急なため,
小川自体は凍らないのだが,岸には,飛沫が飛び,
様々な形の飛沫氷 ( しぶきごおり ) が成長する。
寒い冬だからこその,自然の造形を楽しめる。

 

大きく成長した飛沫氷の先端には,
手の指先大の,透明の多角形状の氷が,
ゴツゴツと並び,キラキラと輝き美しい。
やがて,この氷の隙間も氷で埋まり,
太くこぶ状に成長していくようだ。

 

つらら状に垂れ下がる氷も,多く観られる。
滑らかに垂れ下がり,水面に当たる位置で水平に広がったものや,
先に記した,ゴツゴツの氷が垂れ下がったものなど,
いろいろな形状を観ることができる。

 

草や枯れ枝などを芯に,様々な形状に成長した氷も観られ,
決して同じ形状の氷にはならず,唯一の芸術作品となる。
何十本もの,つらら状の氷の先端からは,
飛沫で飛んできた水が,すべて凍りきらず,
水滴となり,ぽたぽたと小川に落ちている。

日々,形を変えていく,
冬の贈り物。

 

D7100 150-600mm

(長野県茅野市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀