2020年2月19日
カワセミ


 

 

諏訪湖に流れ込む河川の,河口付近では,
カワセミの漁を,頻繁に観ることができる。
なかなか,すっきりした場所にとまらないので,
良い絵にならない場合が多く,撮影は難しい。
証拠写真は多く撮れるのだが・・・。

 

じっと,川底を見つめている姿は,
どんな小さな魚の動きも見逃さない,鋭さがある。
お気に入りの,見張り場所が数カ所あり,
その場所を渡り飛んでは,漁をする。

 

飛翔は,直線的に飛ぶので,
一見,楽に撮影できそうであったが,
速いので,なかなかピント合わせが難しい。
土手の上から,中段に移動する瞬間のカットでは,
お腹から,羽の裏にかけては,全面燈色であることが判る。
河口の土手に沿って飛ぶシーンでは,逆光のため,
独特の綺麗な翡翠色が出なかった。

 

川に飛び込む前に,一瞬ホバリングすることが時々あり,
飛翔撮影の良いチャンスとなることも多い。
ホバリングしながら,魚の動きと,飛び込みポイントの確認をしているようだ。
川に飛び込むシーンは,連射スピードの遅いカメラのため,
上右のカットの次は,水しぶきの上がっているだけのカットであった。

 

捕らえている魚は,この場所では,ほとんどヨシノボリのようだ。
川底の砂利の上で,はいつくばっているヨシノボリを,
良く,くちばしの先を傷めること無く捕まえるものだと,感心する。
捕らえた魚を,枝や石に打ち付けたりして,弱らせたり,
くわえ直したりして,頭の方から一気に飲み込む。

 

面白いシーンがあったので,上カットに上げる。
小さなヨシノボリをくわえて,お気に入りの枯れ枝に戻ったカワセミ。
実は,ヨシノボリの胴ではなく,胸びれをくわえていた。
くねくねと,逃れようと体をくねらす,ヨシノボリ。
なんとか胴をくわえたい,カワセミ。
落とすまいと,カワセミは,ヨシノボリの体勢に合わせて,
仰向けになったり,戻ったり・・・・。
さんざん苦労した末,胴をくわえて,飲み込むことができた。

 

D7100 150-600mm

(長野県岡谷市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀