亜高山の林道のコンクリートの養生壁には,
タテハチョウたちが,染み出してくる,
ミネラルを多く含んだ雨水を求めて集まる。
中でも,大型のキベリタテハは,
亜高山を代表する綺麗な種で,
とても存在感がある。
翅の表の臙脂色の地色は,とても特徴的な色。
翅を縁取る黄色も独特。
黄帯の内側に並ぶ青斑は,
光の反射状態で,紫→青紫→青と変化して観える。
翅の裏は,黄帯も淡い色で,地色は黒い。
キベリタテハより小さいが,数が多いのがエルタテハ。
翅の燈色がとても美しい種だ。
個体により,少し赤色が強いもの,
黄色みの強いものなど変異がある。
翅の表の派手な模様と対象的に,
翅の裏は,枯れは模様と色。
そして後翅の中央に,小さな白い L ( エル )。
養生壁周辺を飛び回るタテハチョウたちは,
夏の亜高山の風物詩とも言える。
D7100 150mm,85mm,10.5mm
(長野県佐久市)