岩を覆い尽くすガンコウランの上を,ミヤマモンキチョウが舞う。
時々,ガンコウランの中にぽつんと咲いている,
小さなコケモモの花で吸蜜していた。
亜高山帯の素晴らしい光景です。
上のカットは,コケモモで吸蜜する個体と,
ネバリノギランのわずかに開き始めたつぼみで吸蜜する個体。
ネバリノギランは,草原に咲くので,すっきりした写真になるが,
高山蝶のミヤマミンキチョウを,表現するには物足りない。
やはりコケモモの方が雰囲気が出ると思う。
オスたちは,植樹のクロマメノキをなめるように飛翔して回る。
この飛翔は,メスを探しているのだと思う。
10頭弱のオスをしばらく観察していたが,
残念ながら,メスを見つけ出したものはいなかった。
クロマメノキの上を飛翔するオスだが,
当然,クロマメノキの花でも吸蜜する。これも絵になる。
と観察していると・・・。
一頭のオスが,クロマメノキの葉裏にとまり,休み始めた。
この画像を見て,はたと気がついた。
ミヤマモンキチョウの羽のピンクの縁取り。
クロマメノキの若葉の縁取りの擬態ではないかと。
この休んでいる個体は,辺りの葉にまぎれて,とても目立たない。
今日は,おまけの観察も・・・・。
多分,産卵していたと思われるメスに,モンキチョウのオスが求愛した。
メスは,いきなり交尾拒否をするかと思ったら,
異種であるにも係らず,モンキ・オスの後をついて,求愛飛翔をした。
なんと付き合いの良い,寛容なメスだろうか。
しかし,すぐに近くの植樹の上で交尾拒否。
D7100 150-600mm
(長野県茅野市)