2015年7月13日
ミヤマモンキチョウ

 


 

 

岩を覆い尽くすガンコウランの上を,ミヤマモンキチョウが舞う。
時々,ガンコウランの中にぽつんと咲いている,
小さなコケモモの花で吸蜜していた。
亜高山帯の素晴らしい光景です。

 

上のカットは,コケモモで吸蜜する個体と,
ネバリノギランのわずかに開き始めたつぼみで吸蜜する個体。
ネバリノギランは,草原に咲くので,すっきりした写真になるが,
高山蝶のミヤマミンキチョウを,表現するには物足りない。
やはりコケモモの方が雰囲気が出ると思う。

 

オスたちは,植樹のクロマメノキをなめるように飛翔して回る。
この飛翔は,メスを探しているのだと思う。
10頭弱のオスをしばらく観察していたが,
残念ながら,メスを見つけ出したものはいなかった。

 

クロマメノキの上を飛翔するオスだが,
当然,クロマメノキの花でも吸蜜する。これも絵になる。
と観察していると・・・。
一頭のオスが,クロマメノキの葉裏にとまり,休み始めた。
この画像を見て,はたと気がついた。
ミヤマモンキチョウの羽のピンクの縁取り。
クロマメノキの若葉の縁取りの擬態ではないかと。
この休んでいる個体は,辺りの葉にまぎれて,とても目立たない。

 

今日は,おまけの観察も・・・・。
多分,産卵していたと思われるメスに,モンキチョウのオスが求愛した。
メスは,いきなり交尾拒否をするかと思ったら,
異種であるにも係らず,モンキ・オスの後をついて,求愛飛翔をした。
なんと付き合いの良い,寛容なメスだろうか。
しかし,すぐに近くの植樹の上で交尾拒否。

D7100 150-600mm

(長野県茅野市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀