高原に,ヒメヒカゲが舞い始めた。
朝日を浴びながら,クマザサの葉上で,
休んだり,開翅して日向ボッコしたり・・。
翅の裏は,燈色がかった明るい褐色に目玉紋が目立つ。
翅の表は,地味な褐色一色なのだが,
陽の反射角度の加減で,やや青みがかって見える。
蝶の可視波長域で観ると,紫外線を反射して,
青紫の美しい色なのかもしれない。
ひとしきり休んだ後は,地面に降りて,吸水する。
少し開けた場所が良いらしく,数頭が集まってくる。
この場所の個体群は,こうした吸水時間が長い。
1時間くらいは吸水をしている。
吸水に来た個体は,撮影機材にもとまり始め,
機材やザックについた汗を吸い始める。
こうなると,全く逃げなくなってしまう。
そして,人の汗を吸いに,体や衣服にとまり始める。
これでは,自然の生態写真は撮れず,
単なる蝶とのお遊びになってしまうので,
今日の撮影は終了となる。
D7100 150mm,EX-ZR300
(長野県塩尻市)