2021年6月28日
ジョウザンミドリシジミ


 

 

雑木林は,ジョウザンミドリシジミの季節となった。
青緑色の金属光沢の翅の色は,とても写欲が湧く。
最初のカットの個体は,オオミドリシジミを想わせる,
白っぽい青緑色を呈しているが,翅の裏の斑から同定して,
ジョウザンミドリシジミの色変異の個体である。

 

太陽に対する翅の角度,観察する角度によって,
全く色が出なかったり,濃い青に観えたり・・。
右のカットでは,灰白色の反射に観えている。
このような反射の個体は,初めて撮影した。

 

オスは,見晴らしの良い梢にとまり,お気に入りの縄張りを見下ろす。
他のオスが縄張りに入ると,飛び出し,縄張り争いを始める。
お互いに牽制しながら,長時間縄張り争いをする。
一般的に,卍巴飛翔と呼ばれている。
ミドリシジミ類の習性である。

 

そんな卍巴飛翔を撮影すると,
生き生きとした飛翔状態を写すことができる。
しかし,翅の色を綺麗に撮ることはなかなか難しい。

 

静かにとまっている個体を観察するのも,とても良いのだが,
躍動的に縄張り争いする様は,この蝶の魅力が更に増すようで,
ずっと,観ていて飽きないものがある。

 

D7100 150mm,150-600mm

(長野県諏訪市)


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信州諏訪自然写真館
酒井雅秀