今日もミヤマシロチョウの観察に・・・。
朝一で,オスたちが吸蜜を終え,
メスを探して飛び始める前の一休みに入ると,
やっとメスたちが現れ,吸蜜を始めた。
その中でも,お腹の大きいメスに,今日は密着することとする。
アザミが咲き始めたので,ほかの花には目もくれず,アザミで吸蜜。
メスの吸蜜は,ほとんど飛ぶこともなく,長時間に及ぶ。
メスの翅は,鱗粉が少なく,部分的にはほとんどない部位もある。
吸蜜中には,アザミの花や,青空が透けて観え,
また,反射状態によっては青空の青い色が反射してとても美しい。
こうしてアザミでの吸蜜は,30分くらい続いた。
吸蜜が終わると,木陰の低木や,下草で休憩に入る。
休憩の邪魔をせぬ様に,次の行動に移るのをじっと待つ。
20分ほど休んだあと,急に飛立つ。
低木をなめる様に飛び,1本の食樹の上を回り始めた。
やはり,産卵行動に移るようだ。
枝先にとまったり,お尻を曲げて葉に当ててみたり,
また場所を写してこの行動を繰り返す。
とまる位置と,産卵する葉の距離や位置・・・。
お気に入りの産卵場所を探しているようだ。
何回も同じ葉に,お尻を付けてみて,ついに産卵した。
お気に入りの場所が見つかったようだ。
葉とお尻の間に,黄色の卵が小さく観られる。
一つ卵を産みつけては,お腹を伸ばし,
お尻の先に卵が出てくると,
先に産みつけた卵を探る様に,その横に産みつける。
この行動を次々と続け,1段目,2段目,そして3段目と産み重ねる。
だんだんと卵塊は大きくなり,葉の大きさを超えてくると,
隣の葉にまたがって産卵していく。
休み無く産卵し続ける様には,頭が下がる想い。
開始から,1時間8分,
産卵が止まった。
しばらくすると,すーっと飛立ち,
食樹根元のフウロに舞い降り吸蜜。
しかしすぐに,近くのアザミに向かい,
長い間吸蜜を続けた。
1時間以上も産卵を続けたのだから,
のども乾いただろう。疲れただろう。
ゆっくり吸蜜して,休んでほしい。
産卵された卵塊を観察。
正確には数えられないが,150卵前後。
1段目は,整然と並んでいるようだが,
2段目以上はかなり雑然と産みつけられている。
この卵塊から,来年に向けての小さな命が孵化する。
そして,厳しい冬を集団で越す一団の塊だ。
D7100 150mm,D5300 10.5mm,TG-2
(群馬県吾妻郡嬬恋村)